本研究は,要介護高齢者が口腔内で介護食品を押しつぶす際に発揮する圧の測定法の開発を目的として,押しつぶし様式の観察およびその際口腔内で発揮される圧の測定を行った.押しつぶし様式は72名中,「歯―歯」41名,「歯―顎堤」15名,「顎堤―顎堤」10名,「舌―口蓋」6名であった.区分3押しつぶし可能な者は70名であり,押しつぶし不可であった2名の押しつぶし様式は「舌―口蓋」で,発揮された圧は5.7 kPa,5.2 kPaであった.区分2押しつぶし可は62名であり,押しつぶし可否に関するカットオフ値は12.7 kPaであった.
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