研究課題
若手研究(B)
バイオマテリアルの研究分野において炎症などの生体反応を積極的に制御する材料の開発が試みられている。免疫応答をうまく制御することは、直接的に病気を治すという戦略だけでなく、従来のバイオマテリアル治療の効果をより促進する戦略としても有用である。本研究では、牛骨由来骨補填材の骨形成能と免疫応答をラット頭蓋冠骨欠損モデルにて評価した。また、免疫制御機能を有する骨再生材料を試みた。
口腔インプラント学
本研究期間においては、主に基礎的知見として牛骨由来骨補填材の骨形成能および免疫応答をラット頭蓋冠骨欠損モデルを用いて明らかにした。牛骨由来リン酸カルシウムは、現在臨床において多用されている骨補填材であり、同材料の骨形成能や免疫応答の結果は臨床的にも意義を持つと考える。また、抗炎症効果を持つ成分との融合により同材料の骨形成能を高める予備的な結果もあわせて得た。これらの知見は新たな免疫制御型骨再生材料開発への基盤知見として活用が可能であると予想される。