現在,A群レンサ球菌による咽頭炎予防のためのワクチンは実用化されていない.本申請研究は,A群レンサ球菌の産生する細菌毒素CFにより本菌の咽頭上皮細胞への付着・侵入が亢進することで本菌の組織内侵入が惹起され,咽頭炎発症の一助となることが示唆された.本結果より,細菌毒素CFを抗原とする咽頭炎予防ワクチン開発の可能性が示された.本申請研究の成功を通じて,小児における咽頭炎発症ならびに重症化の予防研究へ発展させ,歯科学が主導となり口腔関連感染症の医療費削減にも寄与し,社会的な貢献を果たしたいと考えている.
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