我々は、高齢知的障害者の口腔状況と口腔保健行動の関連について検討した。 40歳以上の知的障害者を対象として口腔の実態状況を把握するためのアンケート調査を実施した。歯の本数を目的変数、年齢、性別、障害の重症度、障害の種類、主な生活場所、かかりつけ歯科医の有無、定期歯科受診の有無、歯磨き回数を説明変数とした多項ロジスティック回帰分析を行った。 40歳以上の知的障害者の歯の本数は、年齢、障害の種類、定期歯科検診の受診の有無、歯磨き回数が関連した。知的障害者は健常者に比べて早期に多数の歯を喪失していた。定期歯科受診することや1日の歯磨き回数を増やすことは歯の喪失を防ぐ可能性が示唆された。
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