本研究は、終末期移行の判断が困難である心不全患者が最期まで自分らしく過ごすことについて話しあいを持て、望んだ生き方を全うすることを可能にするため、看護師が終末期ケアへ移行するきっかけとなった患者の変化と変化に対する看護師の判断内容・患者に対して行った看護実践を明らかにすることを目的とした。終末期となる時期予測は、看護師が捉える患者の言動の微細な変化、知識と経験が統合してこそ感じ得る回復の軌跡の遅延、苦痛緩和とQOLのバランスの観点から推測できる可能性が明らかになった。また看護師が行った心不全特有な経過をふまえたエンドオブライフケア実践が明らかとなった。
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