本研究課題では、骨盤臓器脱や腹圧性尿失禁等の骨盤底機能障害を有する高齢女性と健常高齢女性における脊柱アライメントを比較・検討することにより、アジア人高齢女性における骨盤底機能障害と姿勢との関連を明らかにすることを目的とした。本研究の結果より、地域在住高齢女性における腹圧性尿失禁に影響を及ぼす因子として、体幹筋肉量、及び胸椎後弯角が抽出され、尿失禁の自覚的重症度と体幹筋肉量、及び胸椎後弯角との関連が認められた。これらのことから、高齢女性における腹圧性尿失禁の評価を行う際には、体幹の筋や脊柱アライメントに着目することが有用である可能性が示唆された。
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