本研究対象のアイスシェルター型貯蔵庫は、貯氷室で製造・保管される氷の冷熱によって貯蔵室の温度管理を行う。貯氷室内の氷は、冬期の自然冷気のみで製造される。本研究では、貯氷室内の製氷環境を観測するとともに、製氷完了日を推定できる製氷モデルの作成と検証を行った。観測結果から、製氷中の貯氷室内の気温は、貯氷室内・外の空気の密度差と、製氷によって放出される潜熱の影響により温度分布が形成された。これにより、場所によって製氷状況が異なることが確認された。製氷モデルは、気温と風速の観測値を入力することで製氷完了日を精度良く推定することができた。
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