ヒト癌細胞において、時計遺伝子によるがん微小環境への制御機構を解明した。 ①ヒト癌細胞におけるリンパ管マーカーであるpodoplaninの発現では、DEC1の過剰発現により上昇させ、DEC2の過剰発現により抑制させた。②DEC1は、E-cadherinを抑制することによって、低酸素による誘導された上皮-間葉転換を促進した。③DEC1、DEC2は、TGFβ-Smad経路を制御することによりEMTへ影響する。④三次元組織モデルを用いて、癌細胞が間質にあるリンパ管へ浸潤する際の形態変化を、透過電子顕微鏡で観察し、癌細胞がfibroblast様な形態的な変化を伴いながら間質への浸潤が認められた。
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