(1) 収集したデータの分析 25名の学生に対する2回のインタビューについて分析を用い、学生自身の研修成果の認識と、その効果が持続する学習環境条件やそのメカニズムについて整理した。 (2) 学生が短期国際研修プログラム履修後に、どのような学びに関与しているか抽出し、その中で彼らが学業経験にその後「どう」関与し、自身の学習への認識に「どのような」そして「なぜ」影響を及ぼすのか概念化に取り組んだ。特に、短期国際研修プログラム履修中に得られた学術的知識に基づきながら、個人がその後の在学中の学びの経験とどう関わり、その経験をどう考えているのか、なぜそのように関与するのか、そして、しないのかを明らかにした。 (3) 以上の成果をいくつかの機会を通して公開することができた。国際学会では研究の予備的調査の成果(上記(1))を共有し、参加者から多くのコメントを得ることができた。これらのコメントから、上記(2)の示唆を得て、学生が短期国際研修プログラムから得る学術知識がその後の学業経験とどうつながってくるのか(つながってこないのか)を具体的に模索することにつながった。その成果は論文としてまとめられ現在国際学会誌に投稿中であり、同様の報告書は本学のオンラインレポジトリに掲載され広く社会に公開されている。さらに、国際学会での交流から、国外研究者より書籍の分担執筆を依頼され、2021年度出版の予定で既に進んでいる。 (4) また、3年間の研究の中で様々な研究者と情報交換をさせていただいた結果、類似の研究成果や実践を書籍にまとめて刊行した。既に2020年2-3月にぎょうせい/上智大学出版より出版されている。
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