本研究の目的は、筋線維タイプ形成を制御するmiR-494 が生体内でどのような働きを担っているかについて検討することである。 まず1つ目の成果は、ヒトiPS細胞の筋分化過程において、miR-494が転写共役因子p300を直接制御し、Ⅱa型筋線維形成を制御することを見出した点である。p300は筋ジストロフィー発症にも関与しており、miR-494が筋疾患形成に関与する可能性が示唆された。2つ目は、マウス骨格筋においても、miR-494がp300、Ⅱa型筋線維マーカーのMyh2を抑制していることを見出した。この成果により、miR-494が筋疾患治療の標的となる可能性が示唆された。
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