ウサギを兵庫県立粒子線医療センターに搬送し、心臓に粒子線照射を行った後にその後経過観察を行った。照射群のウサギは心電図、心エコー図検査を行い3-6カ月後に全身麻酔下での開胸下で電気生理検査を行った。その後安楽死を行い、心臓の組織学的変化を検討した。照射群においては、まず皮膚(前胸部)に照射による皮膚変化を認め、心エコー図検査では1-3カ月後に心嚢水貯留などの所見を認め、体表心電図では電位の低下を認めた。開胸下での電気生理検査では照射群において伝導時間の延長、伝導速度の低下、電位波高の減高を認め粒子線照射により電気生理学的変化を確認できた。将来的に不整脈治療への応用が期待される結果が示された。
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