研究課題
若手研究(B)
ホウ酸エステルならびにホウ酸チオエステル部位を有する多環式パイ共役骨格を電子アクセプターとして用いたドナー・アクセプター型構造の熱活性化遅延蛍光材料を開発した。これらの材料を用いることで高い効率を示す有機発光ダイオードの作製に成功し、ホウ酸チオエステル誘導体では約20%の外部量子収率を達成した。一方、ホウ酸エステル誘導体ではより青色の発光を示し、約12%の外部量子収率を示した。
有機化学
有機発光ダイオードに代表される有機エレクトロルミネッセンス素子は、テレビやスマートフォンのディスプレイ等に実用化が進められており、高効率な発光材料の開発が望まれている。特に、フルカラー表示や白色光源に必要な青色発光材料では材料が限られており、大きな課題となっている。本研究では、分子を構成する元素をわずかに変えることで、発光効率や発光色が大きく変わることを見出し、優れた青色発光材料の開発に成功した。