ラットを用いて経口的にビタミンAを投与し、その体内動態および声帯を含む各臓器への分布を調べた。ビタミンAとして、アルコール型ビタミンAの輸送タンパクであるRBP(retinol binding protein)と結合しない性質をもつαレチノールを投与した。経口的に投与された ビタミンAは3時間で血中に出現し、エステル型ビタミンAとして声帯を含む種々の臓器に分布され、声帯で貯蔵されたビタミンAはその他の臓器と比較して素早く代謝されていることが判明した。また、ビタミンAの貯蔵細胞である声帯星型細胞において輸送タンパクを含む各種のビタミンA関連タンパクは全て発現していた。
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