本邦における血液透析患者数は2018年末には34万人にのぼり,平均年齢は68歳と高齢化が進んでいる。今後も透析患者の高齢化に伴い,認知症や様々な合併症を有した患者の増加が予想される。従来型の運動療法ではエルゴメーターやレジスタンストレーニングを行うため対象者自身の努力を必要とされ,重症例や認知症等では実施困難な場合もあった。一方で透析中のNMESは受動的なトレーニング法であるため,対象者の努力を必要としない利点がある。 本研究課題により,透析中のNMESを用いた足部トレーニングについて有効性を示唆するような結果も見受けられた。今後も引き続き効果検証を進めていく必要性がある。
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