研究課題/領域番号 |
17K18036
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研究機関 | 桜美林大学 |
研究代表者 |
束原 文郎 桜美林大学, 総合科学系, 准教授 (50453246)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 学生アスリート / 学生アスリート・プレミアム / 大卒新卒 / キャリア形成 / キャリア形成支援策 / UNIVAS / 学業と競技の両立意識 |
研究実績の概要 |
30年度は,アメリカ大学スポーツ協会(NCAA)所属大学の学生アスリート支援組織職員の全国ネットワーク「N4A」のカンファレンスに参加し,またNCAAディビジョン1所属の3大学(メリーランド大学,フロリダ大学,カリフォルニア大学バークレー校)において,学生アスリート支援組織の責任者および実務担当者を対象にヒアリング調査を実施するなどし,アメリカ大学スポーツにおける学生アスリートのおかれた制度的文脈と直面する課題について一次データの収集に努めた. また,デンマークにおけるエリートスポーツ育成を主導する組織「チームデンマーク」にヒアリングを行い,エリートスポーツ振興策の一環として,大学を含む教育機関との連携状況についてヒアリングを行った. 学生アスリートのキャリア形成を含む大学スポーツ関連書籍2点の書評論文(書評:一般社団法人アリーナスポーツ協議会[監修], 大学スポーツコンソーシアムKANSAI[編]『大学スポーツの新展開 日本版NCAA 創設と関西からの挑戦』;書評:宮田由紀夫 著 『暴走するアメリカ大学スポーツの経済学』)を上梓し,大学スポーツのあり方を検討するシンポジウムを企画・実施(日本スポーツ産業学会第27回大会シンポジウム「大学スポーツのオルタナティブ」,『Sports Business & Management Review』 #10 │ 2019 April,pp.2-7),論壇誌(中央公論)に特集論文を寄稿(特集「体育会系の研究」,「エリート神話の成立と崩壊」中央公論10月号,pp130-137)した他,学生アスリートの学業と競技の両立状況と意識,就職活動時の期待のあり方およびそれらの関係について,国内学会で2回,国際学会で1回口頭発表を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国内,アメリカ,ヨーロッパについては調査が進んできた.
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今後の研究の推進方策 |
当初,イギリスをヨーロッパにおける比較対象と位置づけて来たが,デンマークのアスリート育成政策における教育機関との連携状況がとても興味深く,文脈の違いを捉えるために有用な比較対象であると考えるようになった.そのため,デンマークでのヒアリングを実施する.さらにはヨーロッパ諸国のエリートアスリート育成政策における教育機関との連携状況について,複数の国の政策担当者が集うカンファレンスに狙いを定めて調査を進めて行く.
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次年度使用額が生じた理由 |
一昨年度に残った30万を上手く使いながら,今年度はほぼ予定通り予算を執行できた. 2019年度は,ヨーロッパの高等教育機関におけるアスリート養成について集中的にヒアリング調査を進めるため,2020年度分までを投入する可能性がある.
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