本研究は,看護学生を対象としてストレス反応と脳腸相関との関連性を明らかにすることを目的とした。計315名に対し臨地実習の終了直後に調査を行い,回収率は10.2%であった。解析はSPSSを用いたt検定,二元配置の分散分析を行った。 その結果,腹部症状の有る群では限られた場面でレジリエンスが高まる可能性があると分かった。実習中のストレス反応は,腹部症状の有無に関わらず,抑うつ・不安が基準値より有意に高かった。実習中の食内容については,FODMAP食の摂取頻度の差を解析したが有意差はなかった。今回,看護学生におけるレジリエンスと脳腸相関に影響する因子との直接的な関連性は見出されなかった。
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