本研究は透析期糖尿病性腎症透析患者における、B-SESを用いた血糖上昇抑制および骨格筋機能改善による治療的透析ケアの検討である。急性効果として糖尿病性腎症透析患者11例に対して、透析中に補助栄養を摂取し、その後B-SESを実施した結果、血糖上昇抑制と透析後24時間の平均血糖変動幅の改善を認めた。また、長期効果として3ヶ月間の一部の症例数においてはB-SES実施により有意な血糖コントロールの改善や骨格筋機能の改善は認めなかったが、顕著な改善例も認められ、透析中のB-SES実施は骨格筋機能や耐糖能の改善に一部有用である可能性を示唆した。
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