コロナ禍のため、日本国内で予定していたフィールド調査を進めることや海外学会での発表などを実施することはできなかった。そのため今年度は主に、日本国内での研究活動となった。子どもの有能性を引き出す保育活動の構造化の特徴を明らかにすることを目的とし、これまで多文化プレイショップという実践研究サイトで過去に収集したデータの分析及び理論化をすすめ、論文化や学会発表をおこなった。 文化的背景が異なる大人と子供の間の相互的な過程を物質的資源を介した傾聴過程として生態学的観点から記述することの意義を明らかにし論文化をおこなった。 また、日本保育学会で傾聴過程を支えるドキュメンテーションと呼ばれる記録方式をテーマとしたシンポジウムを実施し、理解を深めた。 また、カリフォルニア大学でおこなわれている大学と地域の連携による学習支援活動について報告する場であるUCLinksConferenceにオンラインで参加し、Listening Pedagogyや子どもの有能性を引き出す教育プログラムの開発に向けた実践研究の最新の知見を得た。
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