生理活性ペプチドは活性のない前駆体で合成されて、酵素により活性化される。これまでに活性化酵素が異なることで、同じ前駆体から異なる活性ペプチドが生成されて、異なる機能を発揮することが報告されている。 我々は、紫外線曝露によって皮膚にセクレチン前駆体の発現が亢進するとともにトリプシン様切断活性を有する酵素の発現が増加することを明らかにした。セクレチン前駆体が切断を受けて生成されるペプチドを推定すると古典的な経路で生成されるペプチドとは異なる新規ペプチドが生成されることが予想された。新規ペプチドは従来とは異なる生理作用を示すと考えられ、紫外線からの新しい皮膚防御機構の解明につながることが期待される。
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