研究課題/領域番号 |
17K18109
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
倉田 正充 上智大学, 経済学部, 助教 (30757050)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 国際協力 / インパクト評価 / リモートセンシング / 地理情報システム(GIS) |
研究実績の概要 |
初年度は予定通り、現地調査を実施せずに収集できるデータの入手に専念した。まず分析対象としては、(1)エネルギー、(2)インフラ、(3)森林という3分野における社会・経済的問題が深刻であり、かつインパクト評価を効率的に実施することが可能な南アジアのインド及びバングラデシュを対象地域に選んだ。この2ヵ国は、いわゆる「エネルギーの貧困」を抱えながらインフラ整備にも後れをとっており、他方で急速な経済発展に伴い森林伐採等の自然破壊も問題視されている国々であり、現時点でも日本を含め多くのドナーから国際協力による支援を受けている。この意味で同国に焦点を当てた分析は国際的にも意義が大きいと考えられる。 収集したデータは大きく3種類に分類される。第一に、人工衛星に基づくリモートセンシング・データとして主に夜間光(米国国防総省)、大気汚染(NASA)、森林被覆率(JAXA)のデータを取得した。第二に、行政区域のみならず様々な自然・地理環境に関するGISデータを複数の国際機関から収集した。第三に、世帯・個人レベルの情報として、2ヵ国それぞれで複数回実施されてきたDemographic and Health Surveyの全ての調査の個票データ(世帯及び個人レベル、GPS情報を含む)を利用許可を得た上で入手した。なお各事業の介入エリアに関しては不十分な情報しか得られなかったため、次年度の現地調査を通じて詳細なデータを収集する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していたデータは概ね収集できている。各事業の介入エリアに関しては不十分な情報しか得られなかったため、予定通り次年度の現地調査を通じて詳細なデータを収集する。
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今後の研究の推進方策 |
2年次は8月~9月を目途にインドへの現地調査を行い、関係機関への訪問やフィールド調査を通じて各国際協力事業の介入エリアに関するGISデータを作成する。この作業により分析に必要なデータセットが整うため、10月以降に(1)エネルギー、(2)インフラ、(3)森林という3分野それぞれの分析を行いDiscussion Paperを執筆・公開することを目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度にデータ収集に専念した結果、主にデータ分析用として購入を予定していたパソコンやソフトウェア等の物品費、またデータ入力等の研究補助謝金の必要が年度中には生じなかった。これらは次年度に現地調査を実施して追加的なデータ整備を行い、それに基づき分析をする際に必要となるため次年度に使用する。
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