我が国の中高生における膝前十字靭帯 (Anterior Cruciate Ligament: ACL) 損傷は1年間あたり約3,000件発生しており,思春期の膝外傷を如何に予防するかが注目されている.ACL損傷は中学生から高校生にかけて発生頻度が急増することに加え,試合で多く発生する.本研究は,思春期特有である女子の身体変化に着目し,ACL損傷の危険因子である高衝撃動作を試合の中から縦断的に検証した.実験室のような閉鎖的空間ではなく,よりリアリティの高い試合場面からACL損傷の危険因子を同定することで,より実践的な予防戦略の構築に活かすことができる.
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