本研究の目的は、子どもの将来への希望を損なわずに育てる学校の教育方法について、特に評価行動に着目し明らかにすることである。 まず、どのようなことが将来への希望の有無に影響を与えているのか確認し、家庭の経済状況や、狭義の「学力」の影響はあまりなく、家庭内の人間関係や、「決断力・意志力」といったいわゆる「非認知能力」の獲得が関連していることを明らかにした。また、希望を育てる方法として、自分の考えを表明し、自分で学習内容や学習環境を決めることが日常化されている環境では、教師・子ども同士の間で、互いの考えを認めることが習慣化しており、そのことが子どもの主体的学習にもつながっている事を示した。
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