研究課題
若手研究(B)
コラーゲンファミリーは細胞外マトリクスを構成するタンパク質の一群であり、多くの生物が有している。その中でもⅠ型コラーゲンは特に体組織を構成する主要なコラーゲンタンパク質として知られている。本研究ではこのⅠ型コラーゲンをコードする遺伝子配列を、分子生物学的手法と情報学的手法の両方を使ってゲノム内から集中的に探索した。この結果、複数の種から新しくⅠ型コラーゲンの相同領域を同定することができた。またこれらのコラーゲン配列をデータベースにまとめ公開した。
ゲノム生物学
本研究結果は、重要だと予想されていながらその解析の困難さのためにあまり着手されていないコラーゲンタンパク質を、集中的に解析しその情報を公開したことに意義を持つ。これらの公開されたコラーゲン配列情報は生物の生体だけでなく、今後増えていくと考えられる化石由来のタンパク質や動物加工製品の迅速な同定・分類に役立つだけでなく、国際的な生物動態や環境保全のための情報として幅広く利用されることが見込まれる。