骨粗鬆症は、低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし、骨折の危険性が増大する疾患である。患者数は、我が国では約1,300万人と推測され、患者の生活の質を著しく損なうこと、現行のビスフォスフォネート製剤では副作用が強いことから新しい治療法の開発が求められている。研究代表者が新規に骨代謝制御因子として同定したEmilin2が骨粗鬆症に対する新規の創薬シーズとなる可能性がある。また、マクロファージ/破骨細胞系におけるヘッジホッグシグナルが加齢性の骨量減少を制御していることを明らかにしたことから、ヘッジホッグシグナルに対する介入もまた、新規の治療法の開発につながる可能性がある。
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