研究課題/領域番号 |
17K18551
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大野 由夏 北海道大学, 経済学研究院, 教授 (50598480)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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キーワード | 神経経済学 / 産業組織論 / マーケティング / アイ・トラッキング分析 |
研究実績の概要 |
情報プロセスコストが存在するという非常に現実的な中で、 消費者が情報を選択し購買意思決定に用いるメカニズムをアイ・トラッキング分析を用いて解明する。消費者のDecision Makingメカニズムは、経済学の中核を成すトピックであり、実証研究を行うことは非常に有意義である。アイ・トラッキング分析を行って、情報プロセスコストが存在する場合の消費者のDecision Makingメカニズムを明らかにするため、初年度は研究メソッドの考察を行った。主にVisual Stimulus(被験者が見る画面)の作成と提示方法の検討を行った。特に、ブランド研究の分野のうち、どのような商品を用いるか、どのような写真・アート・記号・図形などを用いるかを検討した。更に、経済学の分野でアイ・トラッキング分析がこれまでどのように行われてきたかの情報収集を行い、実際に実験を行う際のテクニック及びアイ・トラッキングの理論及び限界について学び、実験を行う際に収集するデータの解釈および分析方法についてその有用性、計量経済学的分析手法の検討を行った。またアイ・トラッキング分析の分野は日進月歩であり、刻々と計測ツール、ソフトウェアー、分析についてのノウハウが変化しているため、今後の研究計画を鑑みてどのような、計測ツール及びソフトウェアーを用いるのか再度検討を行い、Tobii Pro Glasses 2 wireless 100hz を用いることが研究の目的からシて最善であると判断した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アイ・トラッキング分析手法、機器・ソフトウェアーの開発速度が非常に速く、当初の研究計画を改めて見直し、再検討する必要があった。また研究に要求される世界水準も徐々に上がってきており、機材の複雑化・および高額化により研究が多少遅れている。ただし、アイ・トラッキング分析手法の検討、Visual Stimulus の検討の方はほぼ順調に進んで来ている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度においてはソフトウェアーを購入した上で、実際にアイ・トラッキング計測器を用いて正確な計測を行う為の、プラクティカルなトレーニングを行い、分析方法の精査を行うとともに、パイロット実験の準備に向けてVisual Stimulusの作成と仮実験を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
アイ・トラッキング分析機器およびソフトウェアーの価格の変動のため。今後必要となる物品の購入には不十分な額であるため、差額を次年度に持ち越し有用に使うため。
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