数値シミュレーションは現代文明を支える重要な技術であり、有限要素法はその数値シミュレーションの主な手法の一つである。有限要素法を用いて数値シミュレーションを行う場合、まずやるべきことは問題領域(問題が定義されている領域)を要素と呼ばれる図形(三角形、四面体など)で充填することである。このことを、領域の三角形分割という。有限要素法により精度が良い計算結果を得るためには、三角形分割の幾何学的形状について何らかの条件を課す必要があることが知られている。 本研究により、三角形分割の幾何学的形状についてもっとも重要なのは、三角形分割内の三角形の外接円の半径の最大値が十分小さいことであることがわかった。
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