現在の光学顕微鏡は、観察試料中の屈折率の静的な不均一性、すなわち密度、濃度、配向などの物理量の時間平均としてのイメージを補足する。しかし、ガラス・ゲル・臨界液体・過冷却液体といった仲間は、光学顕微鏡では内部構造や物性の本質を明らかにすることができない。そこで、研究代表者は物質中の動的な不均一性を顕微鏡像として捉える「揺らぎ顕微鏡」の原理を発案し、試作を行った。その結果、モデル的な試料を用いて動的不均一性のイメージを補足することに成功し、動的不均一性が時間変化する試料では、その動画も撮影することに成功した。
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