本研究では、成獣哺乳類大脳皮質への大気圧プラズマの直接照射によって未分化細胞を誘導することで、中枢神経組織に組織再生をもたらしうるのかについて評価した。特に未分化細胞の起源を明らかにし、さらに、数ミリメーターを越える広い範囲を電子顕微鏡で組織観察できる広域電子顕微鏡技術等を用いて、ラット大脳皮質への大気圧プラズマ照射後、未分化細胞が誘導される様子を詳細に観察した。また、中大脳動脈領域を対象とした脳梗塞モデルラットにおいて、プラズマ照射によって大脳皮質梗塞領域に幼弱細胞マーカーを発現する細胞が多数誘導できることもわかった。
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