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2018 年度 研究成果報告書

フィリピン海プレート収束域の水銀の循環過程とテクトニクスとの関係

研究課題

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研究課題/領域番号 17K18810
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
研究分野 地球惑星科学およびその関連分野
研究機関大阪市立大学

研究代表者

中屋 晴恵 (益田晴恵)  大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (70183944)

研究分担者 武内 章記  国立研究開発法人国立環境研究所, 環境計測研究センター, 主任研究員 (10469744)
石橋 純一郎  九州大学, 理学研究院, 准教授 (20212920)
研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2019-03-31
キーワード水銀汚染地下水 / プレートテクトニクス / 活断層 / 水銀同位体比 / ウェッジマントル / 深部流体
研究成果の概要

本研究はフィリピン海プレート収束域を対象として,有害元素である水銀の循環過程とプレートテクトニクスとの関連を明らかにすることを目的として行った。結果は以下の通りであった。
1)水銀はマグマ性流体を含む深部流体を起源とする。火山のない地域では水銀は深部流体から気液分離した後に気体として上昇する。2)地下水の水銀汚染はプルーム状に出現する。出現地点は大阪平野とその周辺部では複数の活断層が交差するか,密集する地点である。地殻を切る活断層はマントルから上昇する気体の経路となっている。3)水銀は沈み込むスラブからの脱水に由来するかもしれないが,ウェッジマントルから流体に付加されている可能性は高い。

自由記述の分野

水圏環境地球化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

水銀は毒性の高い元素であり,環境中の濃度が厳しく規制されている。水銀汚染の多くは人為起源であるが,我が国で天然由来の水銀汚染が10mよりも浅い地下水で時折報告されてきた。しかし,その根本的原因はわかっていなかった。水銀はプレートテクトニクスと関連してマグマ性流体に伴って地殻を通じて地表へ移動する。しかし,本研究は水銀がマグマ性流体と同じ起源を持ちながらも火成作用を伴わないマントルからのプルームに関連しても上昇することを指摘した初めての研究成果となった。水銀は活断層を上昇経路としており,水銀の分布や濃度との関係から,活断層の地下構造推定や活動度評価などへ発展できる可能性もある。

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公開日: 2020-03-30  

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