タンパクの観察の動的観察に必要な基礎実験、測定に必要な要素技術を確立した。本研究期間中に、抗生物質では効かない重い感染症などに有効とされる抗体である免疫グロブリンG(IgG)分子が、これまで報告されていない鎖構造を持つことを新たに見出した。現在この鎖構造の検証中である。これらは新たな免疫機能や輸送手法の開発に展開される可能性がある。さらに、電子顕微鏡内への光導入により、仕事関数よりもはるかに小さいエネルギーの光によっても、光電効果のような試料の電荷状態が変化するという全く新しい現象を発見した。本研究成果を踏まえて引き続き生体分子の光との相互作用のその場観察を展開する。
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