研究課題/領域番号 |
17K19028
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
秋山 佳丈 信州大学, 学術研究院繊維学系, 准教授 (80585878)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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キーワード | 超瞬間凍結 / 凍結保存 / 低温生物学 / 凍結保護剤フリー |
研究成果の概要 |
細胞をそのまま凍結すると、細胞内外で生成する微小な氷の粒が生成し、これらが細胞膜や細胞小器官を傷つけるため、細胞は死滅してしまう.そのため,従来の全ての凍結保存法は,氷の粒の生成を防ぐため,凍結保護剤(有機溶媒等の化学物質)を添加することが必須だった.それに対し、我々はインクジェットによる細胞印刷技術により,細胞を微小液滴に内包し超瞬間的に細胞を凍結する技術を開発した.そして,世界で初めて凍結保護剤を用いずに動物細胞を凍結保存することに成功した.
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自由記述の分野 |
バイオエンジニアリング,生体医工学,マイクロナノメカトロニクス
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,世界で初めての凍結保護剤不要の動物細胞凍結保存を,インクジェット技術を利用した超瞬間凍結により実現した.本研究は,主に研究に用いられる3種類の細胞において実証したが,今後はより多くの細胞への適用が望まれる。特に、凍結保護剤の影響が懸念されるヒトiPS細胞やその分化細胞、凍結保護剤の添加が望ましくない生殖医療における精子や卵子,輸血用の血液細胞などが挙げられ、臨床医療を含めた多くの医学および生物学分野への応用が期待される.
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