これまで狭帯域熱放射は金属ナノ構造によって実証されてきたものが多く、他の材料系はほとんど使われてこなかった。今回、透明導電性酸化物や遷移金属窒化物でも狭帯域熱放射ナノ構造に使えることを示せた。透明導電性酸化物は文字通り可視では透明で、遷移金属窒化物は融点の高いセラミックスである。本成果により、透明な狭帯域熱放射構造や耐熱温度の高い安価な狭帯域熱放射構造を実現できる可能性を示せた。 熱放射の集光は、今回の成果ではまだ十分とは言えないが、構造の最適化により集光特性が向上する可能性があり、そうなれば熱放射光源としての応用が広がる。
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