研究課題/領域番号 |
17K19523
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生体の構造と機能およびその関連分野
|
研究機関 | 京都府立医科大学 (2018-2019) 大阪大学 (2017) |
研究代表者 |
八代 健太 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60432506)
|
研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
|
キーワード | 左心室心筋 / 右心室心筋 / 生物学的な相違 / 分化 |
研究成果の概要 |
右室の心筋は左室とは本質的に異なり、高い大動脈圧を長期に支える能力を欠く事が強く示唆されるが、そのような左右心室心筋の本質的な差は不明である。本研究は、再生医療・心不全治療への新たな戦略的研究基盤の構築を目的とし、左右心室の心筋をin vitroで区別できるマウスES細胞を用いた実験システム独自に開発し、次世代シーケンサーや画像解析といった最先端の計測技術を駆使し、左右の心筋の先天的な特性の差を明らかにすることを目標とした研究を展開した。必要とする遺伝子改変ES細胞の準備が完了し、今後はデータの取得と解析へと移行する。得られた最終成果を国際学会と国際誌にて順次発表していく予定である。
|
自由記述の分野 |
発生学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
右心室の心筋と左心室の心筋が本質的に異なるのであれば、まず、左右心室心筋に本質的な差がないことを前提とした右心不全の治療戦略を再考する必要性が生じる。また、現在のinduced pluripotent stem(iPS)/ES細胞を用いた再生医療用の心筋も、左右心室心筋が混在しているものであり、左室型心筋のみを抽出し使用する方が高品質である可能性が高い。残念ながら、本研究では期間内にデータ解析を完了できなかったが、研究の継続により近い将来に得られる最終成果は、上記の臨床戦略を再考すべきかどうかの医学的知見を提供し、生物学的にも極めて重要な疑問に迫ることができるはずである。
|