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2019 年度 研究成果報告書

末梢組織リンパ管を場とした免疫制御機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 17K19655
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
研究分野 内科学一般およびその関連分野
研究機関京都大学

研究代表者

江川 形平  京都大学, 医学研究科, 助教 (50511812)

研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2020-03-31
キーワードリンパ管 / T細胞 / 樹状細胞 / 接触過敏反応
研究成果の概要

本研究はこれまで末梢組織とリンパ節とをつなぐ「管(くだ)」としか認識されてこなかった「リンパ管」に着目し、免疫応答の“場”としての可能性を生体内で検証した。遺伝子改変マウスを用いずとも容易に皮内のリンパ管を可視化する方法を確立し、定常状態下、あるいは低分子化合物(ハプテン)やタンパク抗原を用いて炎症を惹起した状態で皮膚のリンパ管とそこにおける免疫細胞の経時的動態を観察した。その結果、定常下のリンパ管は細胞の単なる通り道であるものの、炎症下においてはT細胞と樹状細胞が会合し抗原提示が行われる場であることを明らかにした。

自由記述の分野

皮膚科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究はこれまで免疫学的には細胞間質液(リンパ液)やリンパ節へ移動する免疫細胞の通り道としてしか認識されていなかったリンパ管が、皮内におけるT細胞と樹状細胞の会合、すなわち抗原提示の場を提供している可能性を明らかにした。末梢組織における抗原提示は炎症の惹起において中心となる免疫事象であり、皮膚においては血管周囲や毛包の周囲で行われている可能性が報告されているものの、リンパ管との関連を示唆する報告はこれまでにない。今後の研究でリンパ管内における抗原提示の分子メカニズムが明らかとなりそれを特異的に阻害することが可能となれば、免疫疾患の新たな治療ストラテジーとなる可能性がある。

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公開日: 2021-02-19  

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