がんは、がん細胞が単独で存在するわけではなく、様々な間質細胞と相互作用している。がん組織に存在する線維芽細胞はがん関連線維芽細胞(Cancer Associated Fibroblasts:CAF)と呼ばれ、がん細胞の増殖や浸潤に関わっている。我々は、放射線発がんにおけるがん微小環境の役割を解析し、放射線がヒト正常線維芽細胞からCAFを誘導し、放射線誘発CAFの原因が、ミトコンドリアから発生する活性酸素であることを明らかにした。本研究のがんの微小環境の解析により、従来の方法では解析困難であった放射線によるがんの発症メカニズムの解明が期待される。
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