研究課題/領域番号 |
17KK0008
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
櫻井 祐子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (10396137)
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研究期間 (年度) |
2018 – 2020
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キーワード | マルチエージェントシステム / ヒューマンコンピュテーション / クラウドソーシング |
研究実績の概要 |
本研究課題では,限られた資源を人々の間で共有し有効活用するためのメカニズム設計技術を確立することを目的とし,共有型社会に向けたシェアサービスの主な例としてクラウドソーシングとライドシェアリングを対象に人々へ適切なインセンティブを与えるためのメカニズム設計の検討を行う. 本年度は,まず,クラウドソーシングにおける主要な研究課題の一つとして位置づけられている,作業品質保証において重要な要素である,ワーカの能力推定に関して研究を行った.具体的には,機械学習の手法と協力ゲームの解概念の一つであるシャプレイ値を組み合わせた推定方法の研究を行った.その研究成果として国際会議に採録され,論文発表を行った.また,クラウドソーシングにおいて複数のワーカらでググループを構成し複雑なタスクを行う場合,ワーカらの適切なグループ分割が必要となる.このようなワーカのグループ分割問題を最適化問題として定式化すると共にMaxSAT符号化を行い,計算機実験を行った.その研究成果を2019年6月の国内学会にて論文発表を予定している. さらに,2019年1月にオーストラリアに渡航し,アデレード大学にて海外共同研究者と共同研究を開始した.特に,クラウドソーシングにおけるインセンティブ設計を対象に,機械学習の手法を応用した自動メカニズム設計の検討を行い,基盤技術の開発に着手した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
クラウドソーシングにおけるワーカの能力推定に関する研究について国際会議に採択された.また,渡航以降,クラウドソーシングのためのメカニズム設計の自動化技法を主に,海外共同研究者との研究も順調に進んでいる.
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今後の研究の推進方策 |
クラウドソーシングのためのメカニズム設計の自動化技法について検討を進めると共に,ワーカの意見統合手法の提案についても着手する.2019年度内の国際会議投稿及び国際論文誌投稿を目指す.
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