研究課題
本研究課題では,限られた資源を人々の間で共有し有効活用するためのメカニズム設計技術を確立することを目的として研究を実施した.最終年度では,前年度に引き続き,ライドシェアリングに関する公平な配車割当て方法を提案し,マルチエージェントの国際会議(The 20th International Conference on Practical Applications of Agents and Multi-Agent Systems, PAAMS-2022)にて発表を行った.メカニズム設計で近年注目されている公平性に着目し,効率性と公平性のトレードオフに関して議論を行ったことに新規性がある.本研究課題では,研究期間全体を通じて,今後,経済活動の主流の一つと期待される,シェアリングサービスを対象としたメカニズム設計に関する研究を行ってきた.具体的には,クラウドソーシングにおけるワーカらのチーム分割アルゴリズムの提案,機械学習を用いた報酬の公平な配分方法の設計,ライドシェアリングにおける公平な配車割当てメカニズムの提案,深層学習を用いた仮想通貨の公平な配分方法の提案,ブロックチェーンのデータ分析などを行った.実応用を考慮しつつ,理論的な保証有するメカニズムの提案は,今後シェアリングサービスの発展に貢献できる基盤技術と考える.1年間の外国機関(オーストラリア,アデレード大学)での滞在によって,海外共同研究者と国際共同研究を加速することができた.マルチエージェントシステムにおいて難関と位置づけられる国際会議や国際論文誌での採択などの研究実績を挙げることができた.
すべて 2022 2018
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)
Advances in Practical Applications of Agents, Multi-Agent Systems, and Complex Systems Simulation. The PAAMS Collection. PAAMS 2022.
巻: 13616 ページ: 307~319
10.1007/978-3-031-18192-4_25
PRIMA 2022: Principles and Practice of Multi-Agent Systems
巻: 13753 ページ: 192~207
10.1007/978-3-031-21203-1_12