研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ウチワエビ類は、近年1kgあたり5,000~7,500円もの高値で取引される高級甲殻類である。その生産は現在天然漁獲に完全に依存しており、養殖技術はいまだに存在しない。本研究では、ウチワエビ類の幼生の生物学的な特徴について様々な視点で調べ、幼生が効率的に発育できる環境条件を明らかにした。これらの成果に基づいた幼生の飼育環境を設計することで、稚エビをより効率的に生産できるようになると期待される。また、本研究で得られた成果の一部は、ウチワエビ類幼生の餌に対する嗜好性、および栄養価と発育との関連性に言及しており、種苗生産の社会実装に向けた幼生用飼料開発のための基礎的な知見としても役立つ。
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