単球や樹状細胞を含む単核貪食細胞は自然免疫および獲得免疫応答さらに組織恒常性の維持などにおいて極めて重要な役割を有している。本研究者はこれまでに単球や樹状細胞の分化機構について転写因子によるエピゲノム制御の観点から研究を行ってきた。近年、細胞種特異的な遺伝子発現パターンの確立にクロマチン高次構造形成が関与することが示唆されている。本国際共同研究では単球や樹状細胞の分化過程におけるクロマチン高次構造変化を理解するためにHi-C解析を行った。その結果、単球や樹状細胞の分化に伴いクロマチン高次構造が大きく変化することがわかった。今後はクロマチン高次構造変化の分子メカニズムについて解析を進める。
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