ミトコンドリア機能が低下すると血液脳関門の破綻が生じることが報告されていることから、網膜を通じてミトコンドリア機能を評価することにより間接的に血液脳関門を評価することが可能であると考え研究を行った。一般に、酸素濃度が低いとミトコンドリア機能が低下するが、過去の研究結果と合わせ、マウスの大脳において酸素濃度が低下するとリアルタイムにミトコンドリア機能が低下することを示すことが出来た。次に、血液脳関門を破綻させたモデルラットを用いて運動機能と血液脳関門破綻、酸素濃度との関連を調べた。酸素濃度が高い状況で飼育したラットは運動機能の改善を認めたが、血液脳関門の破綻は酸素濃度による差を認めなかった。
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