研究課題/領域番号 |
17KT0023
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
構成的システム生物学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西田 宏記 大阪大学, 理学研究科, 教授 (60192689)
|
研究分担者 |
小沼 健 大阪大学, 理学研究科, 助教 (30632103)
|
研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2022-03-31
|
キーワード | 器官形成 / 消化器官 / 形態形成 / 口形成 / カドヘリン / 走査型電子顕微鏡 / オタマボヤ / 脊索動物 |
研究成果の概要 |
複雑な形態が個体差なく形作られるしくみの解明は体の発生過程の理解にとって重要である。そのしくみの解明には、細胞レベルでの解像度を持ったライブイメージングが不可欠であり、そのための利点に富んだオタマボヤを実験材料とし研究を行った。まず、ブロックフェース走査型電子顕微鏡を用い孵化直後の幼生と体が完成した幼若体を細胞レベルで立体構築した。つぎに、口の形成過程を詳細に4Dライブイメージングで観察し、開口部や口腔の形成、および関連する感覚器官の発達のプロセスを細胞レベルで明らかにした。また、ゲノムブラウザーを構築し、細胞接着分子のカドヘリン遺伝子をゲノムから網羅的にリストアップし、その発現を解析した。
|
自由記述の分野 |
発生生物学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
複雑な形態が個体差なく形作られるしくみの理解は遅れており、発生生物学の中でも、フロンティアとして位置づけられている。研究を実りあるものにするためには利点に富んだ適切な系の選択が研究の推進に重要となる。本研究により、オタマボヤはライブイメージングのための多くの利点を備えていることがわかった。オタマボヤは体幹部で起こる形態形成を容易かつ包括的に記録できるユニークな系を提供する。本研究は我々のオタマボヤの継代飼育技術と実験手法等の積み重ねを元に遂行したものであり、オタマボヤが3D形態形成のしくみを解明するのに多くの利点を持った系であることを広く示すことができたという点で学術的な意義は大きい。
|