熱帯を中心に全世界で問題となっているデング熱や、西日本で毎年春から秋にかけて死者が報告されているSFTSなど、アルボウイルス(蚊やマダニなどの吸血性節足動物によって媒介されるウイルスのうち、節足動物体内でも増殖するウイルス)による感染症が国内外で問題となっている。アルボウイルスに共通する特徴は、吸血される動物である脊椎動物と、吸血する節足動物の双方において増殖可能という点である。本研究では、脊椎動物・節足動物間で様々な要因を取り込んだ宿主因子ネットワークを比較し、相同なコアネットワークを抽出した。そして、アルボウイルスの増殖に必要な可能性の高い宿主因子を複数見出した。
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