研究課題/領域番号 |
17KT0061
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
鈴木 亮子 慶應義塾大学, 経済学部(日吉), 教授 (50306859)
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研究分担者 |
遠藤 智子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (40724422)
中山 俊秀 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (70334448)
横森 大輔 京都大学, 国際高等教育院, 准教授 (90723990)
土屋 智行 九州大学, 言語文化研究院, 准教授 (80759366)
柴崎 礼士郎 明治大学, 総合数理学部, 専任教授 (50412854)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2023-03-31
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キーワード | 日常会話 / 定型表現 / 創造性 / 文法知識 / 言語単位 / 言語モード / 逸脱 / 相互行為 |
研究実績の概要 |
日常会話における定型性をテーマに、新型コロナの影響による研究期間延長を2回更新し、6年間にわたる研究を行ってきた。今年度は6月と9月に研究会合を行い、今後の研究の方向性と活動計画を話し合った。 最終年度には、成果論文集の刊行と、研究成果の発表という2つの形でのこのプロジェクトの社会還元を行った。まず成果論文集を、Journal of Japanese Linguistics(Mouton De Gruyter社)より出版する。昨年度は執筆を進め、今年度は改稿と校正作業を進め、最終的にはイントロダクションの章と7本の論文を取り纏めて、Journal側に提出を済ませた。2023年にVolume 39、Issue 1として刊行される。 また、口頭での成果発表に関しては、2023年2月22日に、京都大学の定延利之教授を迎えて、Formulaicity in Interaction 2023 (シリーズ3回目)をオンラインで開催した。今回は「定型性から出発するアプローチが、言語研究のありかたをどう変えるか」というテーマを設け、プロジェクトメンバーの発表4本、ゲストの講演、そしてディスカッションという3部構成で、60名前後の参加者とともに、従来の言語研究の前提(出発点)と定型性を中心とした言語の見方との違いや重なりに関して、発表事例に言及しつつ議論を深めた。そして2023年2月24日には、相互行為分析にPoetics(詩学)という切り口から長らく研究をされてきた愛知大学の片岡邦好教授をオンラインでお招きし、レクチャーワークショップをして頂いた。実際の日常の相互行為データを見ながら、一見わかりにくいが詩的構造や繰り返しが顕著に見られること、定型性と創造性の複雑さに関する学びを得ることができ、科研のプロジェクトの最終会合にふさわしい機会を設けることができた。
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