研究概要 |
マウスにおけるマラリア原虫の増殖性は、マウスChr.9のPymr領域内に存在する赤血球因子に規定されている可能性が高く、有力な候補遺伝子を特定することができた。しかし、この遺伝子は脳マラリアやマラリア腎症には間接的に関与するが、皮膚炎発症には関与しないことが判明した。一方、脳マラリア抵抗性遺伝子座Cmr1とCmr2、原虫排除に関与する遺伝子座Pymr2については、いずれも皮膚炎発症への関与が示唆された。特にChr.8のPymr2領域には免疫系に重要な役割を果たすIl12rb, 1Il27ra等の遺伝子にアミノ酸置換を伴う変異が見出され、感染症とアレルギー疾患に共通する原因遺伝子である可能性が考えられた。
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