研究課題/領域番号 |
18300145
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
清水 孝一 北海道大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (30125322)
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研究分担者 |
加藤 祐次 北海道大学, 大学院情報科学研究科, 助手 (50261582)
清水 力 北海道大学病院, 講師 (00292029)
北間 正宗 北海道工業大学, 工学部, 助教授 (50285516)
下岡 聡行 埼玉医科大学, 保健医療学部, 教授 (50196549)
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キーワード | snake photon / 近軸散乱光 / 近赤外光 / 光散乱 / 生体透視 / 光CT / 光拡散 / 時間分解解析 |
研究概要 |
生体組織の強い前方散乱性から、前方散乱を繰り返しつつ入射光軸に沿って生体組織を透過してくる成分(snake photon)が考えられる。本研究は、未知の点の多いsnake photonに対し、その基礎的な特性を明らかにするとともに、生体機能透視イメージングへの応用ひいては光CT実現の可能性を拓くことを目的とする。 当初の計画通り本年度は、次のように主としてイメージングのためのsnake photon基礎特性の解析を行った。 1.理論的解析:光の波動伝搬特性を含むことができるよう改良した拡散近似および微小角近似を輸送方程式に適用して、snake photonの特性を理論的に解析した。とくに生体内部の吸光度分布イメージングを具体的対象とし、不均一吸光分布を有する高濃度散乱体におけるsnake photonの挙動の理論的解析を行った。 2.シミュレーション解析:上記理論解析の結果をもとに、散乱体内光伝搬のシミュレーション解析を行った。シミュレーションはモンテカルロ法を基本とし、まず理論解析の結果の妥当性を検証した。次に生体透視イメージングにおける種々検出条件を設定して、snake photonの検出レベル、SN比を解析し、いくつかの実用的最適条件を求めた。 3.実験的解析:上記シミュレーションによりいくつかに絞られた条件に対し、生体に近い不均一散乱体溶液を用いてsnake photonの実験的解析を行った。 4.Snake photon検出法の開発:上記1-3項の結果をもとに、生体に適用可能なsnake photonの選択的検出法を開発した。
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