研究課題/領域番号 |
18320097
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
君塚 仁彦 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00242230)
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研究分担者 |
王 智新 宮崎公立大学, 人文学部, 教授 (10265035)
又吉 盛清 沖縄大学, 人文学部, 教授 (90389619)
趙 軍 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (30301831)
石 純姫 苫小牧駒澤大学, 国際文化学部, 助教授 (60337102)
蘇 林 北海商科大学, 商学部, 助教授 (00364274)
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キーワード | 東アジア / 戦争 / 植民地 / 記憶 / 表象 / 保存 / 博物館 / 戦争遺跡 |
研究概要 |
研究初年度にあたる本年は、各調査課題・総合的中期構想研究計画に基づき、以下のように、韓国・中国・日本における戦争記憶・植民地記憶に関する現地学術調査および国際シンポジウム等を実施した。 2006年5月、海外在住の研究分担者との共同研究打ち合わせ会議を韓国・プサンで実施し、9月、東京学芸大学にて研究打ち合わせ会議および予備調査を行った。同月、韓国ソウル市およびその周辺地域、韓国南部のヨス市において、韓国における戦争記憶・植民地記憶の保存・表象の実態を明らかにするため、第1回現地学術調査を実施した。この調査では、韓国国内における博物館等の施設だけではなく、軍事演習地跡、植民地時代のハンセン病療養施設等の調査を実施し、日本国内で知られていない史実に関する知見を得ることができた。 10月、東京において戦争遺跡・植民地記憶に関する国際シンポジウム「東京の戦争遺跡」を実施、日本・中国・韓国の研究メンバーを主体とする学術研究交流を行った。国際シンポジウムでは、研究メンバー以外からの専門的知識の供与という観点から特別講演も実施し、総計12本におよぶ調査研究報告がなされた。それらの成果を踏まえて、中国の戦争記憶・植民地記憶調査に関し、今年度は、次年度研究計画を見据えて、中国東北部・延辺地域の第1回現地学術調査を、延辺大学等の協力によって実施した。この調査でも、これまで日本であまり紹介されていない多くの調査研究成果を得ることができた。なお本調査は、次年度計画の総合的学術調査および国際シンポジウム開催の準備段階に位置づくものである。 日本に関しては、2007年2月、原爆被害および加害事実に関する戦争遺跡に関する現地学術調査を、広島市・呉市・竹原市およびその周辺地域で実施した。この調査では、日本における戦争記憶・植民地記憶の保存・表象の特色の一端を明らかにする重要な学術情報を得ることができた。
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