研究分担者 |
中野 等 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (10301350)
箱石 大 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (60251477)
杉本 史子 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (10187669)
高野 信治 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (90179466)
吉田 昌彦 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (10141946)
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研究概要 |
2007年度は,2006年度に引き続き, (1)目録番号10000台の目録データベース化と同30000台の未整理史料の整理と目録化 (2)先賢文庫中の重要書翰(家宝)の撮影 (3)先賢文庫中の政治情報関係史料の撮影と読解 を行った。その結果, (1)目録化については,データ化を終了した。これにより,2006年度のデータ化分とあわせ,広瀬先賢文庫の目録化終了分の史料については,一部を残し,データ化された。未整理史料の整理については,全体の3分の2を終え,これにより,2008年度に未整理分全体の整理目録化の展望を開くことができた。 (2)広瀬旭荘手柬を中心に,重要書翰をほぼ撮影することができた。これら書翰を翻刻した『広瀬淡窓,旭荘書翰集』は,誤読がまま見られ,そのままでは研究に引用しにくい書翰集であったが,これにより原典による史料批判が可能となった。 (3)広瀬久兵衛,林外などに届く,主として大分府内藩経由の政治情報について,撮影と読解を行った。その結果,大分藩役人の書翰に同封されて送られる風説,という広瀬家の政治情報入手の原型を示す史料がかなりあることがわかった。現在は,『和粛堂叢書』の整理された風説や久兵衛日記と対照することにより,3者の関係性について検討を進めている。 また,夏の調査に際して,先賢文庫をめぐって研究会を開催した。その概要は, 宮崎修多氏「広瀬青邨文庫蔵『遠思楼詩鈔』の書入れについて」 横山伊徳氏「『広瀬淡窓旭荘書翰集』人名索引を作成して」 吉田洋一氏「筑前亀井家と広瀬淡窓」 古賀康士氏「日田銀札関係史料よりみた広瀬家文書における経済情報」 である。
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