研究課題/領域番号 |
18330169
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小野田 正利 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (60169349)
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研究分担者 |
近藤 博之 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (60135647)
平沢 安政 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (50243150)
藤岡 淳子 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (10346223)
小林 正幸 東京学芸大学, 教育実践研究支援センター, 教授 (70272622)
山下 晃一 神戸大学, 発達科学研究科, 准教授 (80324987)
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キーワード | イチャモン / クレーム / 保護者対応 / コミュニケーション / 学校力 / 開かれた学校 / 無理難題要求 / 苦情 |
研究概要 |
1.前年度に引き続き、年間で3回(6月2日、8月18日、11月17日・18日)の研究総会を開催し、当科研による「学校保護者関係研究会」のメンバーである弁護士、学校管理職経験者、臨床心理学専門家による研究実績報告のほか、ゲストスピーカーとして、教員の職場復帰プラグラムを遂行してきている心理士、保護者からの苦情対応に取り組んできている教育委員会関係者、そして医療界との比較検討から医療ジャーナリストを招いて、学校と保護者の関係づくりの問題構造について議論を深めた。 2.研究分担者・協力者は、それぞれの領域において、各種の資料収集やインタビュー調査を重ねて、保護者や地域住民が学校に対してどのような距離感をもっているかについて分析を重ねている。加えて、本研究内容が学校の深刻な現実と直結するものとなっており、各種のマスコミにおいて昨年度以上に大々的に取り上げられたことによって、研究代表者・分担者・協力者のもとに、多方面から様々な助言を求める声が相次いだ。 3.研究会としては、単に問題の構造を分析するだけでなく、学校そのものの対応力(保護者の要求に応える組織体制と方法)の向上が必要不可欠であるとの認識に立ち、現職教員を対象として、8月に2回にわたってワークショップを中心とした7時間セミナーを開催し、今後の改善方策の見通しについて具体的な成果をあげることができた。 4.研究活動の成果の一部を広く社会全体(教育関係者だけでなく保護者や地域住民)に普及するための冊子「子どものために手をつなぐ〜学校へのイチャモン(無理難題要求)のウラにあるもの」の2008年版を作成・頒布し、社会全体の問題として、学校-保護者関係の改善を図ることを提起し続けることに努めている。また研究代表者が中心となり、年間100回を越える講演・研修会講師をつとめる中で、成果の社会的還元を積極的に果たしてきた。
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