研究概要 |
この研究はFeffermanにより提案された「放物型不変式論」を中心とした強擬凸領域の解析および幾何の研究プログラムの発展を目指すものである. 放物型不変式論は、CR幾何、共形幾何を含む幾何構造を統一的に理解する視点を与えており、とくに後者では近年AdS/CFT対応に関連して完備アインシュタイン計量の漸近挙動と解析の主要な理論となっている。本研究では, CR幾何と共形幾何を関連づけて考えることによりFeffermanのプログラムの正しい形を模索し, 実行に移すことを目標とする. 研究は次の3つの段階に分かれる (1) 局所CR/共形不変量および, より弱い不変性を持ったQ-曲率などを構成し (2) それらと核関数および完備アインシュタイン計量の漸近挙動の関係を調べる (3) 核関数,体積積分等のくりこみとして大域的不変量を構成する.
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