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2009 年度 実績報告書

長距離相互作用系の非平衡統計熱力学の構築

研究課題

研究課題/領域番号 18340114
研究機関京都大学

研究代表者

阪上 雅昭  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (70202083)

キーワード長距離相互作用系 / 近距離相互作用系 / HMFモデル / 湯川ポテンシャル / ポリトロープ / 準定常状態 / 負の比熱 / Tsallisエントロピー
研究概要

これまでの研究で,重力多体系以外に,2体緩和の存在する2次元Hamiltonian Mean Field (HMF)モデルにおいて準定常状態としてポリトロープ状態が存在することが数値シミュレーションにより示された.さらに,ポリトロープ状態が現れる条件が"比熱が負"であるという興味ある結果も得ている.本研究では,"負の比熱"および"長距離相互作用"がポリトロープ出現の条件であることを数値シミュレーションから確立することを試みた.
そのため,逆説的ではあるが,近距離相互作用系の数値シミュレーションも実施した.実は,近距離相互作用系でも引力であれば,負の比熱が現れることが知られている.また,この場合にも低エネルギーの粒子が集まってできるコアと高エネルギー粒子が空間的にほぼ一様に分布するハロー,すなわちコア・ハロー構造を出現する.このとき,コアとハローがそれぞれ温度の異なるBoltzmann分布に従う,すなわち2温度状態になるということが予想されている.
そこで,本研究では湯川ポテンシャルのようにカットオフを有する系での数値シミュレーションを実施した.近距離系相互作用系でも長距離系相互作用系と同じような準定常状態が存在することは発見したが,この状態がポリトロープで記述できるか否かは現在解析中である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Probing-Non-tensorial Polarizations of Stochastic Gravitational-wave Backgroundwith Ground-based Laser Interferometers2009

    • 著者名/発表者名
      A.Nishizawa, A.Taruya, K.Hayama, S.Kawamura, M.Sakagami
    • 雑誌名

      Physical Review D 79

      ページ: 082002-1-082002-12

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Numerical Modeling of the Coagulation and Porosity Evolution of Dust Aggregates2009

    • 著者名/発表者名
      S.Okuzumi, H.Tanaka, M.Sakagami
    • 雑誌名

      Astrophysical Journal 707

      ページ: 1247-1263

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 遷音速流でつくる「音のブラックホール」2009

    • 著者名/発表者名
      奥住聡, 富永真太郎, 阪上雅昭
    • 雑誌名

      ながれ (日本流体力学会誌) 28

      ページ: 391-398

  • [学会発表] 魚群のダイナミクス : 数値シミュレーションと画像解析2010

    • 著者名/発表者名
      阪上雅昭, 鎌田諭紀
    • 学会等名
      日本物理学会第65会年次大会
    • 発表場所
      岡山大学 津島キャンパス
    • 年月日
      2010-03-23

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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